いい税理士・わるい税理士のみわけかた

こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。

先日、初めて面談したお客さまから「小野木さんはいい税理士ですね」と言っていただけました。

そのときはうれしくて「ありがとうございます!」と言いましたが、その日から、「そもそもいい税理士ってなんだろう?」と考えています。

同時に、「わるい税理士ってなんだろう?」と考えています。

今回は、自分なりに考えた「いい税理士」をお話ししていきます。

もくじ

いい税理士とは?

お客さまからみたときのいい税理士とはなんでしょうか?

  • 丸投げできる税理士?
  • 節税してくれる税理士?
  • いろいろなことを教えてくれる税理士? など

たぶん、どれも正解なのだと思います。

お客さまの中でこれだけはゆずれない(お願いしたい)太い芯のようなものがあり、それをかなえてくれる+話しやすく相性があう=いい税理士! なのかなと思っています。

さらに、上記以外の付随サービス(資金調達、相談しやすい、税金情報を定期的に教えてくれる、など)があればさらにお客さまの満足度は上がるでしょう。

ここで重要なのは、税理士との初回面談のときに自分の希望を伝えることです。

会計事務所のやり方はそれぞれなので、なにも希望を伝えないと、その事務所の標準的なやり方ですすんでいきます。

なにか希望があるときは、事前に伝えておくことが重要です。

いろんな税理士がいる

自分にとって相性があう税理士を見つけることができれば、安心して自分の事業に集中できるでしょう。

ですが、世の中にはいろんな税理士がいます。本当にいろんな税理士がいます(笑)

たとえば、

脱税ギリギリ?の税理士

お客さまから風のうわさで聞いた話ですが、初回相談で「それって脱税じゃない?」というようなことを提案する税理士がいたそうです。

  • 赤字の会社がある(税理士がもってる会社)ので、そこに外注費のていで振り込みましょう。お金はしばらくしたあとに返しますんで。

と、税理士から提案があったそうです。

その方は税金に関してはシロウトですが、「さすがにヤバいんじゃないか?」と思って早々と帰ってきたそうです。

これはあきらかに脱税(架空経費)なので、一発アウトなのですが、これを税理士から提案されたと聞いたときは、同じ税理士としてショックでした。

まじめすぎる税理士

言わずもがなですが、まじめなのは当然のことだと思います。

この場合のまじめというのは、まじめすぎて融通が利かなすぎることをいいます。

基本的に、経費は「仕事に関係するもの(収入にむすびつくもの)」が計上OKです。

たとえば、ブランドバッグや高級時計を買った場合だと、製造業の方が買った場合は経費にするのは難しいでしょうが、芸能人やユーチューバーの方で、メディア取材のために買ったのであればOKでしょう。

会計や税務というのはグレーな部分が大きく、人によって意見が分かれることが日常茶飯事です。

ここをひとつひとつ確認するのが税理士の仕事ですが、融通が利かないあまりにグレーな部分はすべてバッサリ切る税理士はいかがなものかと思います。

ちなみに、先日飲食店を営むお客さまから相談があったのが、「料理の勉強のために美味しんぼ全巻を買って読みたいのですが、これは経費になりますか?」というものでした。

めちゃくちゃ悩みました。

「美味しんぼは確かに勉強になるなあ」

だけど、

「美味しんぼが収入に結び付くといえるのか?(ちなみにラーメン屋です)」

と、頭のなかをグルグル駆け巡りました。

最終的には美味しんぼ全巻をお店においてお客さまも読めるようにすることで、経費OKという結論になりました。

対お客さまより、対税務署に力を注ぐ税理士

税理士はあくまで中立の立場なので、お客さまと税務署をとりもつポジションがベストかなと思っていますが、税務署を恐れるがあまり、お客さまそっちのけで税務署対策に力を注ぐ税理士がいます。

たとえば、本来認められるはずの経費をあえて外すことで、税務調査の際に「おみやげ」とするようなケースです。

わたしは知らないのですが、たしかに「おみやげ」を渡してあえてツッコミどころを提供することで税務調査を早く切り上げよう、穏便に済まそう、というようなことが昔はあったそうです。

が、今はもうそんな時代じゃないのかな、と思います。

一緒に成長していこうとするのがいい

「いい税理士」というのは永遠のテーマで、人によって考え方が違うので、明確な答えは一生出てこないでしょう。

ですが、わたしが考えるのは「お客さま目線で事業を一緒に育てていく気持ちがある税理士」が、いい税理士なのかなと考えています。

そのうえで、節税提案や資金調達、日々の相談に乗ることで、税理士としての価値がさらについてくるのかなと思っています。

ときには一緒に戦って、守ってくれるような気の合う税理士がいれば、必ず味方になってくれるでしょう。

まとめ

いい税理士とはなにか?についてお話しししました。

重要なのは、税理士を探すときに「いい税理士いないかな~」とぼんやり探すのではなく、これはかなえてほしいということを3つほどあげてから探すのがいいと思います。

あとは、会ってみて相性が合うかどうかですね。

基本的に税理士とは一度契約したら長い付き合いになることが多いので、最初の税理士選びは慎重にしていきたいところです。

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