インボイス制度が始まったら税理士に依頼した方がいい?

こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。

今年も早いものでもう10月になりました(寒すぎて鼻水垂らしながら書いてます)。

ちょうど1年後の令和5年10月から消費税のインボイス制度が始まります。

現在、免税事業者の方がインボイスを登録するとなれば、今よりも確実に事務的・金銭的な負担も大きくなるでしょう。

今まで自分で経理していたけど手に負えなくなった場合、税理士に依頼した方がいいのかについてお話していきます。

もくじ

インボイス制度について

インボイス制度についてすごくざっくりお話します。

いままで消費税の申告をしていない人(免税事業者)が、インボイス登録をすると、

消費税を納めなければならない

  ・経理の手間が増える

となります。

逆に、インボイス登録をしないと、

・消費税を納めなくていいが、仕事を依頼してもらえないリスクがある

・値引き交渉をされるかもしれないリスクがある

となります(詳細を知りたい方はネットやYouTubeに解説動画がたくさんありますので、そちらをご覧ください)。

税理士にした方がいいのか?

免税事業者がインボイス登録すると、金銭面・事務面での負担が確実に増えます。

そうなると、税理士に依頼しようと考える方も多いかと思います。

実際に、わたしのところにもインボイスについてちょこちょこご相談がくるようになりました。

結論をいえば、自力でやれない方は「いまのうちに、早めに相談しておいた方がいい」と思います。

われわれ税理士業界の中での話ですが、「インボイスが始まれば、税理士難民が増えるだろう」と話しています。

税理士難民とはどういうことかというと、「税理士に依頼しても受けてもらえない状態」のことをいいます。

インボイスがはじまれば、今まで税理士に依頼せずに自力で経理をやってきた方からの依頼が殺到することが予想されるため、あまりギリギリだとお受けできないかもしれない、ということです。

わたしの事務所では非常にありがたいことに順調にお客さまが増えているものの、今現在では余裕がある状態です。

ですが、このままいくと来年の今ごろはおそらくパンク状態になりますので、お受けできなくなるかもしれません。

インボイス制度は、税理士にとってもなかなかめんどうな制度で、仕事の手間がいままでよりも格段に増えます。

できることなら延期にならないかしら、と思うぐらい面倒です。

いまのうちに動いておくことをおすすめします。

しばらくは様子見もアリかも

インボイス制度が始まってから最初の6年間は「経過措置」といって、慣れるまでの猶予期間があります。

この期間のあいだはインボイス登録をせず、様子見でもいいかもしれません。

というのも、

・最初の3年間は仕入税額の8割

・その後3年間は仕入税額の5割

を売上先が仕入税額控除ができるためです。

ですので、売上先から値引き交渉されたとしても、最初の3年間は消費税額の20%、その後3年間は消費税額の50%を値引きすればいいので、そこまで負担は大きくならないと思われます。

まとめ

インボイス制度がはじまったら税理士に依頼した方がいいかどうかについてお話ししました。

結論は「自力でやれそうにない場合は、いまのうちに相談しておいた方がいい」です。

免税事業者の方にとっては、二者択一の究極の選択を迫られます。

始まってからあわてて対応するのではなく、今のうちにじっくり考えておくのがおすすめです。

ちなみにですが、税理士会がインボイス制度による負担をもっと軽くするように国に提言しているところです。

もしかしたら、来年春の税制改正のときにガラッとルールが変わるかもしれません。

できるだけインボイス制度から逃げたいわたしとしては、とても期待しています。

(おまけ)

明日はとうとうキングオブコント2022です。

コットンがんばれ!応援してます!

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