こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。
創業融資の審査については、基本的に創業者自身のことを中心に見られます。
具体的にどういうところを見られるのか?というポイントについてお話ししていきます。
もくじ
審査のポイント1 事前に準備をしたか
創業するためにどれだけ準備してきたか?というのを見られます。
具体的には、
- 「自己資金がいくらあるか」
- 「開業しようとする業種の知識や経験」
- 「人脈、営業力」
- 「開業するにあたっての覚悟・熱意」
などがあります。
この中で特に重要なのが自己資金で、多ければ多いほど信頼性が高いことの証明になり、審査で有利になります。
審査のポイント2 将来の計画が練られているか
銀行としては、貸したお金がちゃんと返ってくるかどうかをしっかり見ます。
それを証明するためには、創業計画書をしっかり書くことが重要です。
具体的には、
- 借りたお金の使い道
- 開業から5年目までの事業計画
- しっかり返済できることがわかる資金繰り計画
などがあります。
特に、開業から5年目までの事業計画は重要で、1年ごとに収支の予想、どのように事業を展開していくか、などを根拠ある形で説明する必要があります。
事業計画が頭の中にふわっとある状態で、
「なんとなく儲かると思った」
「独立してみたかった」
「自信とやる気はある」
という状態で開業される方も多いと思います(わたしもそうでした)。
いくら口で説明したとしても、銀行は客観的にわかる資料を求めますので、創業計画書でうまく表現できるようにしておきましょう。
審査のポイント3 今までの経験
多くの方は、今まで経験してきたお仕事に関係した業種で開業すると思います。
その経験は、長ければ長いほど強みになります。
わたしの感覚ですが、3年以上の経験があれば説得力を持たせることができるでしょう。
開業するからには、
「開業することで、お客さまにとってこんなメリットがある」
「開業することで、他にはないようなモノ・サービスを提供できる」
など、強みや自信をもっている方も多いと思います。
この点が説明できれば、かなりいいアピールになります。
すべて用意できなくても大丈夫
上記3つすべてあれば一番いいですが、なくても融資を成功させることは十分可能です。
たとえば、
「経験は少ないけど、自己資金を多めに準備してある」
「自己資金はないけど、経験は豊富で、売上を増やす見込みは十分ある」
などの場合、整合性があり、説得力のある創業計画書をしっかり書くことで、十分カバーすることができます。
まとめ
創業融資の審査のポイントについてお話ししました。
融資というのは本来、「過去」を見て貸せるかどうか判断しますが、これから開業予定の方は過去がありません。
なので、「未来」をどう考えているかがカギになります。
つまり、未来をうまくアピールすることができさえすれば、融資を受けられるということになります。
しっかり準備すればするほど審査で有利になりますので、じっくりと準備しましょう。
とはいえ、開業前はなにかと忙しくなりがちです。
なにはともあれ体が一番大事ですので、無理のない範囲ですすめてくださいね。