こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。
事業の資金繰りが苦しくて、アコムなどのいわゆる消費者金融からお金を借りようかな、と思ったことはありませんか?
お金が足りなくなる=血液がなくなる、と同じですので早く借りて安心したい、という気持ちはわかります。
ですが、消費者金融で借りるのはあまりおすすめしません。
絶対に借りてはダメ、というわけではありませんが、いくつかのデメリットがありますので、借りる前にしっかり理解しておく必要があります。
もくじ
借りてはいけない理由
銀行から借りづらくなる
消費者金融で借りてほしくない一番の理由はここです。
銀行の立場からみると、
消費者金融で借りている → 他の銀行で借りられなかったのだろう → 銀行で借りられないほど業績が悪いorなにか問題がある? → 融資は見送る
と考えます。
銀行はとても保守的な組織で、貸したお金はしっかり返済してもらわなければならない(焦げ付かせたくない)ので、こういった見方をせざるをえないのです。
わたしの経験ですが、信金でカーローンを組もうと思ったお客さまが、「消費者金融の口座を持っている」という理由で審査が否決されたことがあります(理由は直接教えてくれませんが、信金の担当者さんがおそらくこの点だろうと教えてくれました)。
銀行の考え方はかなりシビアなのです。
消費者金融で借りていることは銀行にバレるの?という問題がありますが、高い確率でバレます。
というのも、銀行は審査の際に各個人信用情報機関(CIC、JICC、KSC)に申込者の情報について調査します。
ここで、「今いくら借りている」「税金の延滞がある」などがわかり、これをもとに審査していますので、高い確率で知られてしまうでしょう。
意外に知られていないことですが、各個人信用情報機関に自分の情報がどのように載っているのかを問い合わせることができます。
有料にはなりますが、窓口や郵送、ネットで請求することができるので、気になる方は一度調べてみてくださいね。
金利が高い
消費者金融の金利は3%~18%に設定されています。
3%で借りられることはあまりないので、銀行の金利にくらべてかなり高いといえます。
あたりまえですが、金利が高ければそのぶん出費が増えることになりますので、できるだけ低い金利で借りたいところです。
借りることに慣れてしまう
見落としがちですが、「借りることに慣れてしまう」という怖さがあります。
申込みから借入れまで、人に会うことなくATMで手続きできるので、気軽に利用できてしまいます。
最初は壁があったのがだんだん慣れてしまい、まるで自分のお金をおろすかのような錯覚に陥ってしまうことも考えられます。
気づいたら取り返しがつかなくなった、ということがないように強い意志を持つことが重要です。
どうしても借りなければならないときはどうする?
そうはいっても、どうしても消費者金融を利用しなければ会社が回らない、ということもあるかもしれません。
そのときは、1期のあいだで完結させるようにしましょう。
期をまたいでしまうと、決算書に借り入れた情報がのることになります。
これをさけるため、1期のあいだに口座開設・借入・完済(できれば解約)を完了させれば決算書にはのりません。
まとめ
消費者金融で借りるのはできるだけ避けましょう、というお話をしました。
事業を営むうえでは、良いときあれば苦しいときもあるので、消費者金融を利用しなければならない場面もあるかもしれません。
利用することは否定しませんが、デメリットは把握しておくようにしましょう。