こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。
「今の会社が手狭になってきたので、新しく土地を買って移転したい」という、景気のいいご相談を2件受けています。
土地などの不動産がほしい場合、まず問い合わせるところといえば不動産屋さんが思い浮かぶでしょう。
そこで相談してみたものの、思うように見つからず、わたしの所へ相談いただいた、という流れです。
わたしはあらゆる銀行に声をかけることにしました。
銀行へ相談すると何がいいのか?についてお話しします。
もくじ
銀行は不動産屋とのつながりが強い
銀行に相談した後の流れをお話しします。
銀行は支店ごとにそれぞれ、少なくとも1社、多くて数社不動産屋さんと取引しているので、まずはそこに探してもらうよう声をかけます。
また、銀行全体で大手の不動産屋さん(積水ハウスなど)と提携していることが多く、そこにも声をかけます。
さらに、探している土地の情報をコンピューターに登録して、支店間で情報交換ができるようにします。
こういった流れでスムーズに土地を探してもらうことができます。
声をかける銀行が多ければ多いほど、いい土地が見つかる可能性が上がります。
銀行側のメリット
銀行は、すごくがんばって探してくれます。
理由は、銀行側にもメリットがあるためです。
どのようなメリットがあるか?をご紹介します。
融資できるから
いい土地が見つかったとして、キャッシュでポンっと購入する人はあまりいないと思います。
となると、銀行から融資を受けることになります。
なので銀行としては、「いい土地を探すかわりに、ウチで融資させてね」という思惑があります。
銀行にこだわりがなければ大した問題にならないでしょう(むしろ手続きの手間が省けるかも)。
ですが、過去に「土地はA銀行で探してもらったにもかかわらず、A銀行とは取引せず、昔から付き合いのあるB銀行で融資を受けた」ということがありました。
A銀行としては融資を受けてもらうためにがんばって探したのに、タダ働きになってしまったのです。
常識的にどうなの?と思いますが、知り合いの銀行員に聞いてみるとごくまれにあるそうです。
強制されるものではありませんが、最低限のマナーとして、土地を探してもらった銀行で融資申込をするのがいいと思います。
紹介手数料がもらえる
売買が成立すると、銀行へ数%の紹介手数料が入ります。
この紹介手数料もノルマのうちのひとつになっているので、銀行としてはノルマ達成のためにがんばって探してくれるのです。
不動産屋さんの顔が立てられる
銀行と不動産屋さんの関係性として、
- 銀行・・・困ったときに助けてもらう(特に必要はないけど、銀行が決算期なので融資させてもらう。預金キャンペーンのときにたくさん預けてもらう。など)
- 不動産屋さん…不動産をほしがっている人がいたら優先的に紹介してもらう
といった、win-winな関係になっていることがあります。
とはいえ銀行側からすると、不動産をほしがる人はなかなか現れません。
そのうえで銀行からお願いばかりしているとなかなか気まずいものがあり、最悪の場合関係性が崩れてしまうこともあります。
そのため、「土地がほしい!」という情報は、不動産屋さんの顔を立てられるので、とてもありがたいのです。
中古の建物も探してもらえる
銀行では土地だけでなく、中古の建物も探してもらうことができます。
個人の方で中古の住宅を探しているというご相談を過去にいただいたとき、銀行の力を借りていろいろな物件を紹介してもらいました。
世に出ていないレアな優良物件を紹介してくれることもあります。
まとめ
銀行に相談すると迷惑かな?と遠慮してしまいそうですが、銀行はウェルカムですので積極的に相談してみましょう。
とはいえ、土地はそんなに出回るものではないので、銀行の力を借りたとしても長期戦になることが多いです。
いくつかの銀行に声をかけてみて、見つかればラッキーぐらいで考えておくといいでしょう。