こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。
ここ最近は「低金利時代」といわれており、お金を借りようとする人にとってはありがたい状況が続いています。
そんなニュースが連日報道されているなかで、過去に借入した方で「もしかして自分の金利って高いんじゃないの?」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
そう思ったとき、かんたんに比較できるものがないのでどうすればいいかわからないからそのままにしておく、というのはもったいないです。
金利が高いのかも・・・?と思ったときに、取るべき行動についてお話ししていきます。
もくじ
どれぐらいの金利が「高い」のか
最近の金利が低いとはいえ、相場がわからないと判断しようがありません。
完全にわたしの主観ですが、事業資金であれば「1%~3%」ほど、住宅ローンの場合であれば「0.5%~2.5%」ほどであれば正常な範囲内といえるでしょう。
これ以上の金利である場合、「高い」可能性があります。
金利が高いのには理由がある場合も
金利が高いのには理由があることもあります。
たとえば、銀行からの信頼が低い場合や、まだ実績が少ない場合、担保価値が少ない場合などは、金利が高くなりがちです。
また、都市銀行でなはく信用金庫などの小規模な銀行からの借入であれば、高くなります。
「わけあって高い」こともある、ということを押さえておきましょう。
金利が高いかも、と思ったときにやってみること
知り合いの経営者に聞いてみる
一番かんたんなのが、知り合いの経営者に聞いてみることです。
「うちの金利は○○%なんだけど、おたくはどんな感じ?」と、軽く聞いてみるといいと思います。
聞かれた方としては「借入金額を聞かれているわけでもないし、金利ぐらいは教えてもいいか」と、比較的スムーズに教えてくれることが多いです。
税理士に聞いてみる
顧問税理士に聞いてみる、というのもありです。
税理士はいろいろなお客さまをかかえていますので、金利の相場も把握しています。
他のお客さんに比べて高い、というような形で教えてくれるかと思います。
ほかの銀行に聞いてみる
現在借り入れしている銀行とは別の銀行に聞いてみる方法です。
当然ですが、銀行は金利相場を把握していますので、簡単に教えてくれます。
あまりにも高いと、「ウチの銀行で借り換えしませんか?」という提案をしてくれることがあり、ご自身にとって有利に借り換えできるチャンスになる可能性があります。
借入している銀行に聞いてみる
いま借入している銀行に思い切って交渉してみる方法です。
これについては後で詳しくお話しします。
相場より高いとわかったら
ご自身の金利が相場より高いとわかったら、下記のようなことを試してみましょう。
銀行へ金利引き下げの交渉
まず、借入している銀行に相談してみましょう。
銀行は基本的に、自ら「金利を下げさせてもらいますね」、というようなことはいってきません。
では、どんなときに下げるのかというと「お客さんから引き下げ交渉があったとき」です。
わたしが銀行員であった時代に、「なんで言ってくれないの!?」とよくクレームを受けましたが、どの業界でも相手から値下げをしてくれることはあまりないですよね。
自分を守るためにも「融資について金利の相場くらいは知ってるよ!」とアピールする必要があるのです。
銀行の立場からすれば、他の銀行に借り換えされるのは最も嫌いますので、交渉をすれば下げてくれる可能性はあります。
ただ、交渉の結果「これ以上は下げられません」と言われることもありますので注意しましょう。
保証協会付きの融資であれば、プロパー融資を交渉してみる
いまの借入が保証協会を利用しているのであれば、金利引き下げの方法としてはプロパー融資に切り替えてもらう、という方法があります。
保証協会→プロパー融資への切り替えはなかなかハードルが高いですが、会社の業績が良好であれば交渉の余地はあるでしょう。
世間話のついでに聞いてみるのもいいかもしれません。
他の銀行に借り換えを依頼する
いま借入している銀行にいいづらい場合や、銀行を変えてもいいと考えている場合もあるでしょう。
その場合は、ほかの銀行に借り換えを依頼するのもひとつです。
まずは今の金利が適正が判断してもらったうえで、借り換えの手続きに入ることになります。
当然ですが、借り換えをすればいまの銀行とは取引が終了してしまうことになりますので注意しましょう。
まとめ
金利が高いと思ったらどうするか、についてお話ししました。
いろいろな方法をお話しましたが、一番シンプルなのは「いま借入している銀行に聞いてみて、いけそうなら引き下げ交渉をしてみる」方法です。
先日お客さまから相談があったパターンでは、15年ぐらい前に借りた住宅ローンが4.0%というのがありました。
残高がまだ2,000万円くらいあったうえ、金利が高い理由がとくになかったので銀行に相談したところ「下げられません」の一点張りでした。
こりゃあかん、と思って知り合いの銀行に相談したところ、「ぜひ借り換えさせてください」と言っていただき、金利1.2%で借り換えすることができました。
この例は極端ですが、もし似たようなケースがあればやりようによっては金利が下がる可能性があります。
「もしかして高いかも?」と思ったら、身近な人に相談してみましょう。