ご質問はできるだけ即答しない

こんにちは。春日井市の元銀行員税理士・小野木です。

仕事柄、お客さまからいろいろなご質問を受けることがあります。

そこで日ごろ気を付けているのが、「即答しないように」しています。

なぜ、できるだけ即答しないのかをお話ししていきます。

もくじ

お客さまからいただく質問は多種多様

税理士として仕事をしていると、本当にいろいろな種類の質問を受けます。

税金のことはもちろん、社会保険、許認可、会社経営、銀行融資などなど…。

社会保険や許認可など、専門外のご質問でもわかる範囲でお答えするようにはしていますが、じっくり調べることもしばしば(仲間の士業さんに投げてしまうこともしばしば)。

よっぽど簡単なご質問であれば即答しますが、基本的にはできるだけ回答までに時間をいただくようにしています。

税金は横のつながりがある

たとえば、「決算期を変更したい」とのご質問があったとします。

決算期を変更するだけであれば、手続き的には「定款を変更」→「議事録を作成」→「税務署に届出」をすればOKで、とてもシンプルです。

ですが、決算期を変更することにより、「役員報酬が変更できる時期が早まる」ことや、会社を設立したばかりであれば「消費税の免税期間が短くなる」ことなど、法人税と消費税にメリット・デメリットが及ぶことになります。

その他、「売上を翌期に持ち越すことができる」ことや「決算事務の負担が増える」などのメリット・デメリットもあります。

「決算期を変更したい」とのお客さまからのご質問で、「定款変えて、議事録作って、届出を出せばOKですよ」と、手続きのことだけを話すのは税理士としてプロではない、と思っています。

影響が及ぶすべての部分を考えてご回答したい、という個人的な想いもあります。

どういった回答を求めているかを判断する必要がありますが、考えられるメリット・デメリットをすべて把握していただいたうえで、どうするか判断していただきたいと思っています。

どうしても時間がかかってしまう

上記のようにいろんなパターンを考えて回答すると、どうしても時間がかかってしまいます。

すぐ回答がほしいお客さまからすると、やきもきするかもしれません。

ですが、ご質問をいただいたからには、中途半端な回答は絶対したくない、というのが正直なところです。

お客さまを不安にさせないよう、「1日時間をください」とか「今週中に回答しますが、できるだけ早く調べます」などと、だいたいの目安をお伝えしてできるだけやきもきしないように気をつけています。

税理士へのクレームで多いのが、「質問の回答が遅い」というのがあります。

パターンとしては2つあると思っていて、「じっくりしっかり調べてから回答したい」パターンと「面倒だから先延ばしにしている」パターンです。

事前にお客さまへしっかりご説明して、後者のパターンだと思われないように気を付けるようにしています。

まとめ

ご質問をいただいたら即答しない理由についてお話ししました。

回答に時間がかかってしまうのは、わたしの力不足なのかもしれません。

ですが、年齢と経験を重ねたとしても、このスタイルを崩すことはないと思います。

人間はミスをする生き物なので、頭の中だけの知識で回答することには限界があるでしょう。

思いちがいで回答することもあるかもしれません。

専門書でじっくりしっかりコツコツと調べてご回答することで、お客さまに喜んでもらえれば、と思っています。

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